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今ある限りではもっとも信頼度の高い正統キノコ図鑑。 大きく分厚い二冊組で、内容もいかにも図鑑然といった感じがあり、とっつきにくくはあるのだが、ある程度キノコに詳しくなってくると、この本がなくては話にならない、という状態に至るのにいつかは気づくだろう。キノコを本格的に調べたい人にはなくてはならない図鑑だ。 掲載種数は表向き約1000種だが、図版が添えられておらず簡単な解説が加えられているだけのキノコや、和名と学名が書かれているだけのキノコはその数に含まれず、そういうものもあわせれば相当の数になるだろう。変形菌や冬虫夏草の類は扱っていない。 なにせ15年ほど前の発行のものだから、新種は載っていないし、今では間違いとわかった記述もずいぶんとある。しかし、多種を網羅していて、なおかつまともな検索表がある市販のキノコ図鑑といえば、やはりこれに限るだろう。 ちなみに図版の大半は写真ではなく手書きの写生図なのだが、写真技術が発達した昨今では、むしろ資料的価値が高い。というよりも、絵として単純に美しいとすら思う。ヘタな写真よりよほど実用性が高いこの精密なスケッチを眺めるだけでも、私はこの金額を惜しいとは思わない。 この第二巻はイグチ科、ベニタケ科にヒダナシタケ類、腹菌類、キクラゲ類、子嚢菌類をくわえた約500種を掲載。イグチとベニタケさえ無視すれば一巻だけで用が済む、と考える人もいるかもしれないが、なかなかそういうわけにもいかない。
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