01.
社会性をうたっている割には、社会性の記述部分が少ないのは気のせいか?
イルカセラピーとか、自閉症白銀説などは読み飛ばしてもよいかと。
02.
学校を出、社会の中で生きていく時の生きにくさについて我々は
もっと目を向け、社会全体で関わり方を勉強していく必要があると
感じながら読ませて頂きました。学校にいるときにも、思うように
いかないところはまだまだあるとは思いますが、必ず理解者がいたり、
居場所の確保のための支援が施されたりすると思います。しかし、
社会に飛び出すと、学校のようにいかないところがたくさんあるはず
です。
アスペルガーや高機能自閉症等の疑いがあるけれども、なかなか我
が子をそのように思いたくないと悩んでいらっしゃる方などに是非
読んで頂きたい一冊であるなと思いながら読みました。
03.
前作『アスペルガー症候群と高機能自閉症の理解とサポート』の続編である。だから、前作を読んでいない人はまず前作から読むことをおすすめする。
さて、内容は、「青年期の社会性のために」という副題のわりには、高校まででのサポートの話題が中心である。既に青年期に達してしまった人のためのサポートは、わずかに座談会が掲載されているのみだ。
副題に惑わされず、高機能自閉症・広汎性発達障害の子どもを抱える親や学校関係者のための本と割り切るべきだ。
04.
P17
高名な寡症状統合失調症(幻覚や妄想にかける陽性症状の乏しい統合失調症)として知られた症例報告を検討してみると、高機能広汎性発達障害と診断が可能な特徴を備えていることが明らかになるなど(杉山2002)、これまでの成人精神科臨床において、発達障害という視点が欠けていたために、この群が非定型的な、薬物の無効な統合失調症として見過ごされてきた可能性は否定できない。
他の著書にも記載されていたが、このような可能性のある統合失調症患者の存在を明らかにし、新しい人生を保障することはすることは、専門家の責務ではないだろうか?
P38
発達障害は専門家が少なかったこともあって、どちらかといえば教育においても医療においてもこれまであまり重視されてこなかった。・・・成人精神医学や臨床心理学において、幼児期の発達を丹念にたどるという習慣をこれまでもたなかった。そのため多くの事例において、発達障害の存在を見逃していた可能性がある。・・・スクールカウンセラーも大きな改変が求められている。これまでは情緒障害としての不登校のみに研修が偏っており、発達障害の知識と経験が欠落していた。
非常に重要な指摘である。被虐待児のみならず虐待する側にも「発達障害」があると予測されるからである。自分の子どもを見ていて、フラッシュバックにおそわれるというケースは虐待の親の気持ちとして、聞くことが多いがこれなども「発達障害」として理解すると、疑問が解決されるところである。
その他、見過ごせない重要な視点が記載されている良書である。
05.
普通学級や日常では見逃しがちな,アスペルガー症候群・高機能自閉症の生徒(人々)の病状や周囲の人間関係(家族・同級生・社会に出たら同僚や上司)を踏まえて,どのように支援・治療をしたか,実例を挙げています。特に学校の先生(小・中問わず)は,特別支援教育担当ではなくても第4章だけでも読むとよいです。(時間があれば全部読みたいところ) それに,ソーシャルスキルについて興味のある方も読む価値はありです。 追記:アスペルガー症候群・高機能自閉症についてさらに勉強したいという時には,「アスペルガー症候群と高機能自閉症の理解とサポート」(杉山登志郎・著)を一緒に読むと,もっとこの本を深く理解できると思います。
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