01.
テレビ・ビデオにベビーシッターをさせると、子供が自閉症類似の状態に陥る事例が存在する。そしてそれらの事例の中には環境を変えることで(自閉症と異なり)回復するものがある、というのが本書の要点。
脳科学的な説明(あの「ゲーム脳の恐怖」を引用!)や「昔ながらの子育てが一番」というノスタルジックな味付け、また権威的な面がほの見える文体、等は本書の価値を落としていると思います。また、「単なるネグレクトじゃないのか」という意見もあるでしょうが、、、。
多くの人に読んで議論してほしい本だと思うので、その意味で5つ星をつけました。
02.
テレビは弊害がいっぱい。
近所のお子さんで、特殊な事情があったにせよ、1日8時間以上もテレビを見続けていた
おかげで、幼稚園に入る前までしゃべることができず、しかも友達に自分の意思表示が
できないという事実を見てるからねぇ。その親御さんも、その事実を知って悔やんでたから。
テレビ大好き信者には、気分の悪い本書の内容なんだけど、事実だから仕方ないよね。
気づいたご家庭はとっととテレビ絶ちしてるし、信者は何かと理由つけてテレビを長時間
見ちゃうんでしょうな。
少なくともテレビ漬けで育った親御さんには是非読んで欲しい本ですね。
03.
この本はすごい本である。現在、医学はエビデンスベースド化の傾向にあり、実証的な実験データや研究データ、もちろん臨床データの上に成り立ってきている。この傾向は、当然、臨床心理学などでも同様であるし、発達心理学などはそもそもエビデンス研究そのものである。障害児教育に関しては、若干エビデンス化が遅れているが、それも時間の問題であろう。 このような現在にあって、そもそも、子どもたちが昔と比べて笑わないかという議論の前提も含めて現職の大学医学部教員がエビデンスを一切無視して突っ走っているというところがすごい! そのトンデモぶりをわかって楽しんで読むのはいいと思うが、こういう形で一般書として出版してしまって良いのだろうか。
04.
情緒豊かな子供を育てるためには、親が積極的に子供とコミュニケーションを取る必要がある。その主旨に関しては全く文句を言うつもりは無い。ただし、この書に書かれている内容そのものは決して褒められたものではない。 まず、「自閉症(類似)の割合が40年間で25倍に急増した」という警告の文句に関してから怪しげなものがある。医療技術の向上や、自閉症だとか心の病だとか言ったものへの偏見であるとか、そういった社会状況の変化を一切考慮していないためだ。単純な数字の比較は無意味ではないだろうか?虐待の増加というのは、これまで「家庭内のこと」として表に出ていなかったものが表出したことが最大の理由である。それと同じように、これまで無視されてきたものが、表出しただけ、という側面を考える必要があるわけで、テレビの普及が原因だと言うのは早計過ぎる。 書内に自閉症(類似)の改善の例がいくつか出ているが、あくまでも「個別データ」であり、客観性はない。そもそも、テレビに子守りを任せる、するとコミュニケーション不足で自閉症(類似)になる。だから、テレビが悪い、というのは三段論法も良いところ。 大体、『ゲーム脳の恐怖』を無批判に紹介する時点でいかがなものかと思うのだが・・・。 最初にも述べたように、主旨そのものは決して間違っているとは思わない。ただ、その表し方には問題が多過ぎるように思えてならない。
05.
これまで自閉症やADHDは気質的・遺伝的な要因によるものであり、養育環境による原因を追求することは親の自責の念を駆り立てるだけであると言われ、タブーとされているような空気がありました。 私は、「ゲーム脳の恐怖」や東北大の川島教授の著作を読み、テレビ視聴時に前頭前頭が活動していないことに危機感を感じていました。これが脳の発達において重要な時期である乳幼児期にテレビ・ビデオ漬けにされた場合は取り返しのつかないことになるのだろうと思っていました。 片岡先生が警鐘を鳴らしているこの著書のような危機感が、なぜ一般に受け入れられないのか、そのことに強い危機感を感じます。 特に、アスペルガー症候群などの療育に権威のある某○○発達クリニックの医師などによりこの説が否定されることには強い疑問を感じます。(お客が減るのが心配なのか?などと詮索してしまいます。) 少子高齢化の日本社会。その少ない子ども達のなかで、発達障害児の割合が急増している!!。それも単に親がテレビの危険性を知らないということが原因で!!この国の将来はどうなってしまうのか? 私の子どもはもうすぐ1歳になります。テレビ・ビデオは一切見せていません。言葉こそまだ話しませんが、豊かな表情と豊富なベビーサインで毎日幸せなコミュニケーションを重ねています。我が子の笑顔は疲れを癒し、日々の活動の動機付けとなり、私の人生に意味を与えてくれています。 我が子が誕生する前に、片岡先生の前著作を知っていたからです。そのことに感謝しております。
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