01.
身体論がご専門のお馴染みの斎藤孝教授と、『五感喪失』などの
ノンフィクション作家の山下柚実さんの対談が中心の本。
斎藤教授は、他の著作同様、特に日本文化における「腰肚」
の重要性を主張し、五感をフルに活用した教育方法が元来日本人が
持っていて、自然と身につけてきた感覚を取り戻すよい方法だと
主張する。
一方山下さんは、五感の中でも主として「触覚」の重要性を主張し、
子ども(赤ちゃん)と親とのふれあいが現代は欠けていることを
指摘し、LD,ADHDといった近年話題になる発達障害も子ども
の時のふれあい不足が原因の一部と主張する。
身体性や五感に強い興味を持っておられる2人の会話は、その基盤の
共通性からかみ合いながら進行していく。
対談のほか、ルポ「子どもたちを育てる五感の現場」や、五感力を
高める10のメソッド(足裏マッサージ、読み聞かせ、おんぶ等)が
紹介されている。
02.
本書は齋藤メソッドの齋藤孝教授と、現代の子供の五感力を危惧する山下柚実氏の対談集である。 五感というテーマでは共通するものの内容は初心者向けの浅く広いものとなっている。わかりやすいのだが、後もうちょっとの奥、深く知りたい部分は別の著作に頼るしかないのが残念である。
03.
「これまで私たちが簡単で便利という効率を追い求めてきた結果が、子供たちの身体にいったいどのような影響を与えているのだろうか?それらが子供という一番弱い部分に歪みとして現れてきているとしたら」 テレビ、ビデオ、ゲームなどで育った子供。たくさんの育児書に混同され、自分の子供との心と体のコミュニケーションを忘れてしまった親。結果、すぐに切れる子供、他人と触れ合うことができない子供、手足のボディイメージの低下した子供・・・。そのような子供がいずれ親になったら・・・。 五感という感覚、心と身体の健康を先人たちがしてきた砂遊び、キャッチボール、馬乗り、抱っこなどの育児をとおして再度考え直したい。心のふるさとが本書にあります。
04.
赤ちゃんを抱っこできない、おんぶができない、というかおんぶされることが下手な子どもたち・・。 なんだか「ええ?本当?」と驚いてしまう事例が続きます。 でも問題を羅列するだけではなく、 ではどうするのか?といったきちんと解決に向ける提言もあり。 足裏マッサージ、おんぶタクシー、さんぽなどなど、 親子で楽しみながら、五感力をアップさせる方法も載っています。 本当に楽しそう。
05.
かの斎藤さんが、五感に関する山下さんと共に書いた読みやすいものです。決して子どもたちだけのことでなく、今の自分にも関係しているので、いつ読んでもその時に状態を知るのに意義があるものです。 人ごとでなく、自分の周りにも目を向けるのに役に立つ本の内容になっているかと思います。 常に自分を点検する意味でも、手元に置いていて良い本の一つだと思うのでお薦めします。
|