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はっきり言って、極めて悪質な書、という以外に言葉が見つからない。 著者は「自閉症」を「五臓の色体表」の中の真中の行の脾臓・胃に起因する疾患とし、その原因は長期間に及ぶ悪い食事とする。そして、その上で、ITによる機械音、夫婦喧嘩などによる家庭内の緊張、転勤などによるストレス、親の手を離れて養育されること…などによって発病するとしている。 ご存知の通り、自閉症は脳の先天的な障害が原因であり、このような「育て方が悪いから発病する」などという論調は的外れである上に、誤った認識を世間に広めてしまう、という意味で岩佐京子、片岡直樹らの書と同様に極めて問題が多い。 が、この書の問題点はさらにある。 それらの原因を挙げたあと、今度は「それを改善するためには、この商品を買いなさい」というようなセールスになってしまうのである。もうこの辺りになると、「おかげさまで自閉症が治りました」と、怪しげなお礼の手紙やらが出てきてしまうのだが。 間違った情報で不安を煽るだけ煽り、その上で商売をはじめる。極めて悪質な書である。
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